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人工クラゲオブジェで出発した<浮遊体アート>不思議系現代アートに進化中 癒しの水槽インテリアとしてレストラン・ホテル・ショールーム等で活躍しています


 

三瀬作品を見て考えたこと

三瀬作品を見ていて、
なぜ自分が共感を覚えるのか考えていた。

錆とか、朽ちかけた木とかの、
いったんは命を枯れさせてしまった素材

いつか薄れていく記憶
忘れ去られていく風景

それらに再び命を吹き込んでいくその手つき

枯れてしまったかに見える素材自身が秘めている
生命力を信じる力。

僕が使っている材料は、三瀬さんが使う錆とかとはまったく違う、
ぐにゃぐにゃずるずるの素材だけれど、
素材自身の力を信じて、素材が力を発揮できる場所を探して制作していくという点では、
どこか重なるところがあるような気がしている。

浮遊体アートの材料は人工筋肉になりきることができず、
工業用材料としては、ある意味あきらめられてしまった取り柄のない素材だ。

でもその素材が、たまに見せてくれる、はかない薄さが、
美しさに転じるはずの瞬間を信じて、僕は制作を続けてきた。

不完全な材料、アート制作に未熟な自分自身や
材料を触った経験のないスタッフ達と一緒に、
ものづくりをしていくということ。

三瀬さんが学校で学んだはずの日本画の伝統的な素材ではなくて、
独自の素材を選んできたということ。

異素材を選び、対話していくという制作の中では、
自分の内面を表現するといった問題の前に、
技術的なレベルでの素材との真摯なコミュニケーションが要求されてきたはずだ。

格闘してみたり、なだめてみたり、時間をかけてじっくり育ってくるのを待ってみたり。

そういった素材との対話の仕方が、
技術者だった僕にとって共感できるところが多かったのだと思う。

素材と対話しつづけ、技術をつくしても、埋めることのできない隙間は祈りで乗り越えていくしかない。

三瀬作品を見ていて強く感じるのは「祈り」だ。

そういえば、いつだったか、
浮遊代理店で三瀬さんの関わった企画で、
彼の教えていたたくさんの生徒達が目をつむって「祈る」姿を、
三瀬さんの友人の大西さんが写真に撮り
壁一杯に並べるという展覧会があったことを思い出した。

三瀬夏之介展を見てきた。

東京で三瀬夏之介展(佐藤美術館)を見てきた。

8年ほど前に浮遊代理店で個展してもらったときの懐かしい作品から、
随分と変遷した最新の大作まで、そして三瀬さんの制作現場の再現までしてあって、
みごたえのある展覧会だった。

自分が関わってきた人が評価されていくのに立ち会えるのはとてもうれしい。

彼にはギャラリー浮遊代理店で個展をしてもらっただけでなくて、
ギャラリーの運営も一時期一緒にしてもらっていたことがある。

三瀬さんの作品にはじめてであったのは、僕がまだサラリーマンで、
彼もまだ京都市立芸術大学の学生だった頃だ。

確か芝居をするのに舞台美術で協力してもらえる人を探したいと思っていて、
つるんでいた学生さんと一緒に大学に忍び込んで、いろんな作品を見て歩いていた頃だ。

三瀬さんの作品のひとつが屋外の、
ちょっと横はゴミ捨て場みたいなところに転がっていた。

製作途中の作品だったのか、
完成して置き場所に困って屋外に置いてあったのかわからないけれど。

廃材とか錆とかを用いた朽ちかけた色合いの中から、
強烈な制作への意思の立ち上がりが感じられる作品に、
僕は一発で魅せられてしまった。

これから先も、三瀬さんは立派な大きな美術館で展覧会をして、
いろいろな人に「発見」されていくのだと思うけれど、

最初に僕が三瀬作品と出会った場所が、
美しい美術館ではなくて、
廃墟みたいなゴミ捨て場みたいな場所だったということが、
秘かな誇りだったりする。

勝手にコピーして展覧会情報のせてしまうけど、まあいいでしょう。
ほんと見ごたえありますから、東京の方、ぜひ見てください。


三瀬夏之介展

場所 佐藤美術館 (住所)東京都 新宿区 大京町31-10
会期: 平成21年1月15日(木)〜2月22日(日)
開館時間: 午前10時〜午後5時 金曜日〜午後7時(入館は閉館の15分前まで)
休館日: 月曜日 入場料: 一般:500円 学生:300円
主催: 財団法人佐藤国際文化育英財団 日本経済新聞社  
協力: 大原美術館 imura art gallery 関西文化芸術学院 画廊宮坂 gallery neutron

▼イベント1
トークショー 1月18日(日)午後3時〜4時半
東京国立博物館絵画・彫刻室長の田沢裕賀氏をゲストに迎えてのトークショー。
近世日本美術の専門家が三瀬芸術をどう見るかが注目です。

▼イベント2
トークショー&ギャラリーツアー 
1月31日(土)午後1時〜4時
アートソムリエ山本冬彦氏をゲストに迎えてトークショーを行い、その後京橋のギャラリー椿で開催している山本氏の(三瀬作品を含む)コレクション展を作家、山本氏とともに巡ります。
スケジュール
午後1時〜 佐藤美術館にてトークショー
午後2時〜 ギャラリー椿へ移動
午後3時〜 ギャラリー椿「山本冬彦コレクション展」にてトークショー
午後4時〜 解散
☆山本冬彦プロフィール
会社勤めの傍ら、毎週末に銀座・京橋界隈のギャラリー巡りをして30年!のサラリーマンコレクター。集めた作品は1200点以上にのぼり、最近では収集品を公開する「コレクション展」を実施したり、「アートソムリエ」として個人メセナ活動に力を注いでいる。http://otokonokakurega.net/navigator/41/
イベント協力:ギャラリー椿
http://gallery-tsubaki.jp/tsubaki.html

▼イベント3
アーティストトーク・公開制作 
2月7日(土)・8日(日)午後1時〜2時半
作家が展示会場にて制作しながら作品について語ります。
*イベントの参加には展覧会の入場料が必要です。

三瀬夏之介HP:http://www.natsunosuke.com/

ブログを再開するということ

昨年ブログの更新が3ヶ月ほどとまってしまって、
スタッフから、どうするんですかと言われ続けてきたのだけど、
なぜか書く気がしなかった。

たぶん人の目にふれるというのを、意識しすぎていたのだと思う。
ブログを書くということが楽しくなかった。

正月を機会に、またせめて週1くらいで書いていきましょうと軽く決心しているのだけど、
なんとか、続けていくための心構えとして今思っているのが、

「5分くらいで、あんまり考えずに書く」ということ。

先を考えずに書くというか、時間を絞って書くというのが、正しいのだろうな。

作品作りでも、ついつい先のことまで心配して、

落としどころを考える癖がついているのだけど・・・

2009年01月04日(Sun)

新年あけましておめでとうございます。



新年あけましておめでとうございます。

今年もぼつぼつ始動しています。

昨年は新しい工房に変わってやっと落ち着いて
いろんな試作にじっくり取りかかることができて、
とてもよい一年だったと思います。

昨年、ホームページで、
うちの電球副社長+スキンヘッドの私の白ジャケットツーショット写真を公開し
たところ、
はじめて会う人から、つぎつぎと

「もしかしたらコワい人かと思ってました」
というコメントを多数いただきました。

「会ってみたら、そんなことないですね」

と皆さんに言っていただいますので。

今年も、このスタイルは続けていきますから、
笑顔を磨いていきたいと思います。